第二種電気工事士は電気系分野の初級資格ということもあり、上位資格を目指す方がまず最初に取得するというケースが非常に多いと言えます。また、社会的に電気工事士の資格だけでは思った通りの職にありつけない場合も多いので、電気工事士+○○といった形で複数の資格を保有するべきだと管理人は考えております。
そこで、第二種電気工事士の資格取得後に、今後の目標として狙いたい資格を挙げさせて頂きます。第二種電気工事士を既に持ってる人やこれから目指す人含めて、次の目標設定の参考にしてください。
※おすすめ参考書/通信講座もチョイスしてますので是非チェックしてみてください^^
第一種電気工事士試験
問答無用で第二種電気工事士の上位資格。
試験科目としては第二種電気工事士と同じく筆記試験、技能試験があり、共に問題の難易度は多少上がっている印象を受けます(当然と言えば当然ですが)。
ただ、まったく新しいことを学ぶというわけではないので第二種電気工事士で得た知識を復習しながら試験対策をすれば比較的取りやすい資格ではあります。
試験名 | 第一種電気工事士試験 | |
試験科目 | 筆記試験 | 電気理論/配線図/法令に関する問題(1科目) |
技能試験 | 課題作成 | |
試験形式 | 筆記試験 | マークシート方式(四肢択一方式) |
技能試験 | 持参した作業用工具で、配線図で与えられた問題を支給される材料で、一定時間内に完成させる | |
試験日程 | 筆記試験 | 毎年10月上旬 |
技能試験 | 毎年12月上旬 | |
申し込み期間 | 毎年7月の一ケ月弱の期間 | |
受験料 | 10,900円 | |
合格率 | 筆記試験 | 40~45% |
技能試験 | 70~80% | |
科目別合格制度 | アリ | |
筆記試験合格者は翌年の筆記試験は免除されます |
おすすめの参考書 | |
■筆記試験対策 | |
ぜんぶ絵で見ておぼえる 第1種電気工事士 筆記試験すい~っと合格(電波新聞社) | 第一種電気工事士筆記試験完全マスター(改訂3版)(オーム社) |
■技能試験対策 | |
ぜんぶ絵で見て覚える 第1種電気工事士 技能試験すい~っと合格(電波新聞社) | 2016年公表問題版 一種電工技能試験-DVD付き-(オーム社) |
(補足)
「すい~っと合格」シリーズと技能対策本は年度毎に出版されますので、ご購入の際は受験される年度の本を選んでください。
おすすめの通信講座 | |
JTEXの第一種電気工事士受験講座 | 翔泳社アカデミーの第一種電気工事士 短期合格特別講座 |
第三種電気主任技術者試験(通称:電験3種)
電験3種とは、電圧5万ボルト未満の事業用電気工作物の主任技術者を行う際に、必ず必要になってくる資格です。電気系資格ではこの試験から難易度がグッと上がります。
電気工事士とあわせて電気設備の保安業務などを今後の目標とされる方は鉄板で取っておきたい資格と言えます。
※電気関係企業の採用基準においても電験3種が条件に入っているところが非常に多く、需要の高さがうかがえます。
難易度的には高校電気科卒相当の学力があれば合格できると公表されてますが、個人的にはそれ以上の学力が必要な試験だと感じております。
科目数も4科目ありますので、1発合格を目指す場合はそれ相当の覚悟と努力が必要になってきます。
試験名 | 第三種電気主任技術者試験 | |
試験科目 | 理論/電力/機械/法規(4科目) | |
試験形式 | マークシート方式(五肢択一方式) | |
試験日程 | 毎年9月上旬 | |
申し込み期間 | 毎年5月下旬から一ケ月弱の期間 | |
受験料 | 5,200円(インターネットからの申し込みは4,850円) | |
合格率 | 5~10% | |
科目別合格制度 | アリ | |
科目合格した場合、該当科目に対して翌年度及び翌々年度まで試験が免除されます。※3年間で4科目に合格すればOKです。 |
(補足)
過去問題集に関しては年度毎に出版されますので、ご購入の際は受験される年度の本を選んでください。
おすすめの通信講座 | |
JTEXの電験三種受験講座(総合) | 翔泳社アカデミーの電験3種合格特別養成講座 |
ヒューマンアカデミー『たのまな』の電験3種DVD講座 | ユーキャンの電験3種合格指導講座 |
エネルギー管理士(通称:エネ管)
エネルギー管理士とは、エネルギーを消費する設備の維持、エネルギーの使用の方法の改善及び監視、その他経済産業省令で定めるエネルギー管理の業務を行うための資格となります。
試験の出題範囲については電験と非常によく似ており、かつ電験3種と電験2種のちょうど中間くらいの難易度となってますので、よく電験2.5種と言われたりもします。
※実際に電験3種を取られた方が電験2種を受ける前に腕試しで挑戦されることが多いです。
試験名 | エネルギー管理士試験 | |
試験科目 | ■必須科目 Ⅰ.エネルギー総合管理及び法規 ■熱分野 Ⅱ.熱と流体の流れの基礎 Ⅲ.燃料と燃焼 Ⅳ.熱利用設備及びその管理 ■電気分野 Ⅱ.電気の基礎 Ⅲ.電気設備及び機器 Ⅳ.電力応用※熱分野、電気分野のいずれかを選択し受験する(必須科目と併せて計4科目) | |
試験形式 | マークシート方式(多肢選択方式) | |
試験日程 | 毎年8月上旬 | |
申し込み期間 | 毎年5月上旬の1ケ月間前後 | |
受験料 | 17,000円 | |
合格率 | 15~30% | |
科目別合格制度 | アリ | |
科目合格した場合、該当科目に対して翌年度及び翌々年度まで試験が免除されます。※3年間で4科目に合格すればOKです。 |
(補足)
模範解答集、直前整理は年度毎に出版されますので、ご購入の際は受験される年度の本を選んでください。
(模範解答集は毎年1月頃、直前整理は毎年4月頃に発売されます)
おすすめの通信講座 | |
JTEXのエネルギー管理士受験講座(熱分野) | JTEXのエネルギー管理士受験講座(電気分野) |
第二種電気主任技術者試験(通称:電験2種)
電験3種の上位資格である電験2種についてですが、電験3種より難易度が上がり、かつ試験自体も1次試験と2次試験に分かれます。
電験3種の試験問題が8割以上理解して解ければ合格することが可能と言われてますので、その辺りのレベルにある方はチャレンジしていきたい資格ですね。
なお、出来る仕事の範囲としては電試3種が電圧5万ボルト未満の事業用電気工作物の主任技術者なのに対し、電試2種では電圧17万ボルト未満と大幅に扱える容量が増えております。
ビルなどに設置されている高圧受電設備(キュービクル)なら電験3種で充分まかなえますので、工場などの比較的規模の大きな電力を要するところで生きてくる資格と言えます。
もちろん、就職転職の採用条件に電験2種を挙げている企業もありますので、狙える方は積極的に狙っていきたい資格ですね。
試験名 | 第二種電気主任技術者試験 | |
試験科目 | 一次試験 | 理論/電力/機械/法規 (4科目) |
二次試験 | 電力・管理/機械・制御 (2科目) | |
試験形式 | 一次試験 | マークシート方式(多肢選択方式) |
二次試験 | 記述方式 | |
試験日程 | 一次試験 | 毎年9月上旬 |
二次試験 | 毎年11月下旬 ※一次試験合格者/一次試験免除者のみ受験することが出来ます。 | |
申し込み期間 | 毎年5月下旬の1ケ月間前後 | |
受験料 | 12,800円(インターネットからの申し込みは12,400円) | |
合格率 | 一次試験 | 15~25% |
二次試験 | 8~15% | |
科目別合格制度 | アリ(ただし注意が必要) | |
一次試験については、電験3種と同様に翌年、翌々年まで合格した科目については免除されます。 ただし、二次試験については科目別合格制度は適用されないため、1度に2科目に合格する必要があります。 なお、一次試験に合格し二次試験が不合格だった場合、翌年の一次試験は免除されます。 |
(補足)
模範解答集は年度毎に出版されますので、ご購入の際は受験される年度の本を選んでください。
(模範解答集は毎年12月頃に発売されます)
■模範解答集 |
電験2種模範解答集 平成29年版 |
おすすめの通信講座 | |
JTEXの「挑戦!電験二種合格講座」 |
第一種電気主任技術者試験(通称:電験1種)
電気系資格の最高峰に位置するのがこの電験1種です。
電験1種の免状を取得していれば、管理できる電力/電圧に制限がないためあらゆる電気設備の電気主任技術者として職務を行うことが出来るまさに最強資格といえます。
実際に受かった方からすると1種と2種じゃそれほど難易度が変わらないとのことなので、電験2種を取得している方は迷わず目指すべき資格だと言えます。
まぁ、ここまで来ると就職に有利云々よりは電気の道を極めたいって方の領域になってくると思いますね。
ちなみに、電験1種になってくると受験する人が少ないのも影響し、専用の参考書や講座がほとんどありません。勉強法としては、電験2種のテキストをベースに電験1種の過去問をひたらすらやり込むといったスタイルがベターなようです。
なお、以下にご紹介している試験概要としては電験2種と全く同じとなります。(一応、掲載しておきます^^)
試験名 | 第一種電気主任技術者試験 | |
試験科目 | 一次試験 | 理論/電力/機械/法規 (4科目) |
二次試験 | 電力・管理/機械・制御 (2科目) | |
試験形式 | 一次試験 | マークシート方式(多肢選択方式) |
二次試験 | 記述方式 | |
試験日程 | 一次試験 | 毎年9月上旬 |
二次試験 | 毎年11月下旬 ※一次試験合格者/一次試験免除者のみ受験することが出来ます。 | |
申し込み期間 | 毎年5月下旬の1ケ月間前後 | |
受験料 | 12,800円(インターネットからの申し込みは12,400円) | |
合格率 | 一次試験 | 13~27% |
二次試験 | 8~20% | |
科目別合格制度 | アリ(ただし注意が必要) | |
一次試験については、電験3種と同様に翌年、翌々年まで合格した科目については免除されます。 ただし、二次試験については科目別合格制度は適用されないため、1度に2科目に合格する必要があります。 なお、一次試験に合格し二次試験が不合格だった場合、翌年の一次試験は免除されます。 |
(補足)
模範解答集は年度毎に出版されますので、ご購入の際は受験される年度の本を選んでください。
(模範解答集は毎年2月頃に発売されます)
おすすめの参考書 | |
■一次試験対策 | ■二次試験対策 |
電験一種 一次試験の完全研究(オーム社) | 電験一種二次試験の完全研究(オーム社) |
■過去問題集 | |
電験1種模範解答集 平成29年版(電気書院) | 電験1種10年間模範解答集 第2版(電気書院) |
おすすめの通信講座 | |
さすがにこのレベルになってくると通信講座はないですね。。。 |
自分の目指すべき目標に向けてステップアップしていこう!
第二種電気工事士の次に目指せる資格から最高峰レベルのものまでご紹介しましたが、結局のところは「何のために資格を取りたいか?」によるかと思います。
電気工事のエキスパートを目指すなら第一種電気工事士を次の目標として設定するべきですし、電気保安やビルメンテナンス系の就職・転職を目指すなら電験3種が次の目標になってくると思います。
なので、目標設定をキッチリを行い「○○のためにこの資格を取る!」という決意を持って試験対策を行っていきましょう!
なお、それぞれでおすすめしている通信講座の資料などにも該当資格に関する最新情報が載ってますので、取り寄せてチェックしてみてください。